あっきぃ日誌

鉄道ブログのような技術系ブログのようななにか

WaveShareのPoE HATが来たので遊んでみる

昨晩書いたそばからWaveShareのPoE HATが到着したので早速遊びます。

今回買ったのはPi 5対応のPoE HAT(F)と、Pi 4対応のPoE HAT (E)のふたつ。


PoE HAT(F)

これ、そもそも買うかずっと迷っていたら、Jeffがレビュー動画を上げていて、使っているスイッチも同じだし、アリかなと思って買ってみた次第。公式がいつまで経っても出さないのが悪い。

www.youtube.com

(F)の基板裏面。ファンはPi 5のファンコネクタを使わずに独自の電源ピンから電力を供給するため、常時回転になります。ただ、Pi 5の公式ケースのファンと同じサイズのようなので、交換してしまうというのもアリかな?と、ちょっと思ってしまいました。また、12Vの出力ピンも用意されています。

乗せてみたところ。(F)の方には薄型のヒートシンクと固定用のナットとネジが付属しますが、PoEピンが移動したおかげで、なくても大丈夫な雰囲気は感じました。ヒートシンクも今回は一旦不使用で。

USB-C側はスカスカなので、こちらに立てるのはありかもしれません。無精しないで立てろそれはそう。

公式ケースとの相性は×。しょうがないので、いまのところは下のピンクのトレイ部分だけで使っています。常時稼働の予定も無いので、まあ良いでしょう。

動かした様子。写真だとあまり伝わらなさがありますが、LANケーブル1本で動くのって良いですよね。ちなみにこのPi 5向けにPXEブート+NFSルート環境を久々に作ってみたので、ストレージすら積んでいないです。ほんとうにLANケーブル1本。

スイッチはHPE Arubaの2530 8G PoE+を使っているので、管理画面からステータスが見られます。4.5Wほどで動いているようです。

ちなみに、ひとつ前の記事のPCIeボード環境をPoEでまかなおうとしたら、電圧不足なのかうまく起動しませんでした。まあ、さすがに無理やり過切るので、これはやめておきます。


PoE HAT(E)

(E)のほう。基板裏面はピンヘッダーのはんだ付け以外何もなくフラットです。貫通のピンソケットが表面に表面実装されていて、後ろから貫くタイプの実装です。

なので、ケースとか既存ヒートシンクがいると、結構干渉しちゃって意外と面倒な子でした。そっかあなるほど。こちらは常時稼働のプランがちょっとあったので、ややミスった感。連結ピンソケットで伸ばしてやる手はありますが、2x2のやつってあるのかな。写真のやつは、無理やり取り付けたら動作したのでOKとした図です。これは多分ヒートシンクをずらしたらいい感じに納まりそう。

2530 8G PoE+スイッチの表示。こちらはUSB SSDを繋いでいるので状況が違いますが、4.7Wほどと出ました。


まとめ

WaveShareのPoE HATボードでPi 5とかのPoEをやる話でした。PoE良いよね。

Pi 5のPoEに関しては公式が出るまでのつなぎとしては十分アリなのかなと思っています。これ、会社のVPNサーバーに突っ込んじゃおうかな(?)

Pi 4の方は、なんかいい感じの延長ピンソケットを探したいところです。アリエクを探しに行くかあ。

52PiのRaspberry Pi 5向けPCIe x1スロットボードを買ってみた。

52Piが販売していたP02 PCIe Slot For Raspberry Pi 5 Extension Adapter Boardをポチってみました。

P02 PCIe Slot for Raspberry Pi 5 Extension Adapter Board – 52Pi Store

1月末にポチったら支払いが確定したまま旧正月に入り、旧正月が終わっても発送のはの字もなかったため、定期的にメールで問い合わせたり、Forumに書いたりしたら全部無視され、製品ページにしれっと「発送に1ヶ月かかります」と追記されました(今見たら消えてた)が、その後やっと発送されて届きました。よって、先に言っておくと52Piのサポートはカスでした。ものは良かったんですけどね。おしい。なので、52Pi製品を取り扱っているGeekwormがAliExpressとかAmazonで売り始めたのを買うのがベターのような気がしました。

その前に

じつはAliExpressでM.2からPCIスロットに変換するボードというのを1月に300円くらいで仕入れまして、ワンチャンこれで動く可能性に賭けようとしたのですが、どうやら安すぎたらしく認識しなかったり何だりして不安定すぎたので断念していました。絵面は良かったんですけどね。

スロットに切り欠きがなかったので自分で加工したのですが、このときに壊したのかそもそも駄目だったのか。先に刺さるやつでテストすればよかったですね。まあ300円なので別に痛くも痒くもないですが。

GIGAZINEで同じようなボードを買って同じく加工していたようですが、あちらは動作したようですね。

52Pi P02 PCIe Slotのほう。

そして本題。パッケージと内容物はこんな感じ。えっと、パッケージに伝票シール直張りで、たまげました。52Pi直販すげえな、たまげました。内容物に問題なかったのでよかったんですけど。中身の方は、ボード、Pi 5を立てる用のネジとナット、PCIe用FPCケーブル、マニュアルとドライバー。ドライバーこそ添付しなくて良くないですか?その気遣いをするなら後述のボードを浮かせるナットが欲しかったです。

Pi 5を乗せたところまで。ポゴピンはPi 5の5VとGNDに接触します。

裏面はFPCコネクター以外何もないこざっぱりとしたようす。

10GbEカードを差し込んで動かしたところ。PCIスロットの分だけ基板を浮かせるためのナットがないため、そのままではだいぶ不格好です。

仕方ないので、手持ちのネジ袋から20mmくらいのナットネジを4つとネジを留める用のナット2つ出して、基板のPCIeスロット側の穴2つと、Pi 5の電源側の穴2つに取り付けました。

これで見かけの方はだいぶ良くなりました。


動かす

今回は手持ちのSolarFlareの10GbEカードを動かしてみました。電源は変換ボードのスイッチで内部電源、外部電源を選択できますが、内部電源にして、公式の電源アダプター(※ユーザー会所有のサンプル品)を使いました。一応これで問題なく動きましたが、外部電源を使ったほうがなんとなく安心な説はあるかもしれません。

で、SolarFlareの10GbEカードはカーネルコンパイルが必要なので、ソースを引っ張ってきてコンパイルします。が、なんかrpi-sourceのPi5対応をどうもまだやっていないか、やってたけど壊れているらしく、とにかくrpi-sourceを使って使用中のカーネルソースコードを引っ張ってくることができないため、ブランチ指定でGithubからcloneする感じのようです。

そのへんの面倒をいい感じにしてくれるコマンドを作っている有志がいるので、これを使わせてもらいました。

https://forums.raspberrypi.com/viewtopic.php?t=343387

ダウンロードしてzipを展開したあと、chmod +x build-kernelで実行権限をつけます。私は-uオプションで一度コンパイルしたあと自分で/usr/src/linuxに移動してmenuconfigをやり直して二度手間になりましたが、多分以下のコマンドでmenuconfigに入ってくれると思います。

$ sudo ./build-kernel --branch rpi-6.1.y -c 5  -j 4 -m

で、menuconfigでSolarFlareのドライバーを有効化してコンパイルしてインストール。そして再起動すると無事10GbEカードが認識しました。(あ、PCIeの有効化の諸々は済ませてあったので省略していますが、52Piのマニュアルを読むなり、NVMeのPi 5での使い方を調べるなりすれば設定できると思います。)

同じ10GbEカード使用のESXiサーバー内のVMとiperf3でベンチマークした結果は3.2Gbpsほどでした。昔CM4でSolarFlareとX520の1:1で試したときは2.7Gbpsほどだったので、500Mbpsくらい早くなったといえば早くなりましたが、いちおうPCIe3.0x1相当のオプションにはしたので、もうちょっと出てもいいような気はしました。また後日試す。試してからブログ書けよそれはそう。

akkiesoft.hatenablog.jp

ちなみに、ブートデバイスにしていたUSB SSDをhdparmでシーケンシャルリードさせながらiperf3をしても3.2Gbpsで、SSDも340MB/s出せていたので、帯域を食い合うということはなさそうに見えました。ここももうちょっと試して別途追加でブログってみましょう。

まとめ

52Piにハラハラさせられながらも、PCIスロットボードを輸入で購入して遊んでみる話でした。びっくりするほど問い合わせが全部スルーされたので、直接買うのは今後ないと思います。

WaveShareでPoE+ボードをポチるなどしているところですが、こちらはすぐに発送されたので問い合わせるまでもなく、まあ、差を感じてしまいますね……。そうそう、PoE+も楽しみにしておるところです。わくてか〜。

Raspberry Pi 5周りの雑多な話題

早く寝たいので雑に書く。いや、1時半。ておくれだ。

公式電源のPSE問題

Pi 5が日本で出た時、公式電源は同時に発売開始されませんでした。つまり、Pi 5に5V5AのPD電源を供給する合法な手段は、日本には今のところないっぽい(個人輸入の各人の解釈により、っぽいで濁しています)ということになります。5V3AじゃUSBポートに電気たくさん使わせてくれないモードになるし、NVMeも5V3Aで動かないことはないけど大丈夫か?って感じになるしで、ちょっと悲しみポイントですね。

公式電源を日本で合法に販売するにはPSEマークの印字が必要ですが、これは日本の企業が取得する必要があり、じゃあ誰が取るねん〜というところが課題っぽいですが、そのへんが解決していないということなんでしょうね。

しかし、実は12月に日本向けの認証が取得されていたらしく、日本の証書がRaspberry Pi Product Information Portal (PIP)にアップロードされていました。気にしてなかったわ。

pip.raspberrypi.com

しかししかし、認証は日本企業による取得ではなく、製造元のカンボジア(!)の企業によるもののようなので、直接これをもって日本で合法!ということにはならなさそうですが、ググった感じでは、日本の企業がPSEの対応をするときは、これをベースに対応を行っていくっぽそうな雰囲気でした。このあたり、技適よりもわかっていないので、本当にそうなのかは不明ですが……。

とにかく、公式電源はまだだけど、日本向けに何もしていないことはなかったっぽい、という話題です。あんまり中身はなかった。

そういえば、公式電源もサンプルがあったことを、どこにも書いていないことに最近気づいたのですが、こんな感じです。Anker Nano II 30W電源の倍くらいのサイズがあって、本番で常設する以外で使う気がちょっと起きないかも……。たのむAnker、Pi 5フレンドリーな小さい電源を出して……!

ちなみに、私が手元でPi 5を動かすときは、AnkerのUSB-Ax5ポートの電源から5V2.4Aで供給してNVMeブートまでやらせていますが、一応動いています。わるいなあ私。

Pi 5のブートローダーEEPROM

Pi 5にもPi 4と同じくブートローダーEEPROMがあります。お手元に届いたらまずはEEPROMイメージの更新をすることをおすすめします。

普段はGithubにコミットされるファームウェアの更新情報を、自作のRSSスクリプトを通じてRSSリーダーでウォッチしているのですが、1月頃からGithubのHTML構造が変わったせいかスクレイピングに失敗して1ヶ月ほど取りこぼしていました……。

github.com

直近は、Pi 4にもあったネットワークインストール機能の実装、SDRAMのリフレッシュ間隔の調整による4GB RAMモデルと8GB RAMモデルの間で起きていたパフォーマンス差の調整(8GB RAMの方が遅くなるケースがあった模様。Issue自体はまだOpen)、WD Blue SN550 NVMe SSD向けのワークアラウンド対応などがあったようです。

ネットワークインストーラーをPi 5で起動した図。Pi 4と同じく、起動時にキーボードのShiftキーを押しっぱなしで呼び出せます。

この記事の投稿時点でのイメージは、Latest(とにかく最新版)、Default(出荷時にインストールするような安定版リリース)ともに2024/2/16版が最新です。LatestかDefaultかを切り替えるには、raspi-configコマンドで、Advanced Options→Bootloader Versionから変更します。

で、EEPROMイメージをアップデートするときは、OSを最新にしてからrpi-eeprom-updateコマンドを実行して、OSを再起動します。

$ sudo apt update && sudo apt upgrade
$ sudo rpi-eeprom-update -a

Pi 5のPMIC

そういえばよくみたらPMICのメーカーの刻印がRunesasになっていました。

昨年イギリスでもらってきたサンプルはdialogになっていたので、ロットが変わって、買収前の社名から買収後の社名になったようです。めちゃくちゃ細かくて、実使用上何も変わらない話ですけどネ。

dialogのPMICは、Pi 4の途中のリビジョン以降でも採用されています。こちらももしかするとそのうちRunesasになっていくかもしれませんね〜。

Pi 5の箱

保管が必要だけど、いちど開封すると口がパカァっと開けたままになっててアレ……そんな時は、ハサミを使って、

ここと、

ここを少し切り落とすと、

こんな感じで内側に差し込みやすくなります。

Raspberry Pi 5が来た

KSYでポチった方のRaspberry Pi 5 8GB RAMが届きました。

が、出張と重なって不在で持ち帰られたりなんだりしたせいか、箱がつぶれていました。かなしい。

さらに、出張の疲れから風邪をひいたらしく、嘔吐下痢発熱でぶっ倒れており、ほとんどあそべていません。かなしい。

さておき、技適は外箱にシール貼付となっているたため、箱の保管が必要です。マニュアルにすら印刷がないので注意したいところです。この箱にPico Wのリールもぶち込んでおくか?同じ技適用保管箱として……。

ケースは事前に買っておいたPiBowをセット。しかし、Active Coolerを買い忘れていました。スイッチで4GBの方とActive Coolerをポチったので、そちらの到着待ちとなります。

サンプル品とともに暗箱に入れてテストしていたSSDボードもこれからはふつうにあそべますね。

Raspberry Pi 5日本販売開始

きたぜきたぜ

www.raspi.jp

在庫チェッカーにも登録したので合わせてどうぞ。

shrimp.marokun.net

どちらのリセーラーもアクセサリをいろいろ用意していますが、スイッチサイエンスさんはPimoroniのPiBowとNVMe BASEも取り扱いを開始していたので、特にNVMeで遊びたい人はスイッチさんのほうが素早くスタートできるかもしれませんね。ただ、どちらとも電源が未発売なので、3A供給で足りるのかは不明です。たりなさそう〜。

Pi 5っぽい過去ブログを貼っておくわね。

Pi 5っぽい発表資料

speakerdeck.com

speakerdeck.com