あっきぃ日誌

鉄道ブログのような技術系ブログのようななにか

Maker Faire Tokyo 2023に出展してきた

先週末は東京ビッグサイトにて開催のMaker Faire Tokyo 2023でJapanese Raspberry Pi Users Groupとして参加してきました。

先週は3連休の最後にまた体調を崩してしまい、今も症状がかわりながらパッとしない感じですが、MFTはお祭りテンションでなんとか乗り切りました。UGの皆様にはお気を使わせてしまいすみませんでした……!

というわけで今回のブース。私の分は今年に再開して以降の展示物から大差ないですが、電車走行位置表示ミニサイネージが増えたり、円形ディスプレイカメラも実はBullseyeのエンバグで使用不能になっていたものを、先週リリースのBookwormなら動作OKだったので急きょ再構築して復活させたりしていました。おかげで、Pi 5と同じくらいHyperPixel 2.1 Roundに興味を持ってくれる人がいる印象でした。

こちらが2日目。いまいち説明がめんどだったり目立たなかったものを数点引っ込めて、CM4とIOボードの展示を追加投入。マアマア反応があったので、差し替えは成功でした。

そして何と言っても今回の目玉はRaspberry Pi 5の実物展示。ですが、パッと見はまあラズパイなので、2日間を通して「ラズパイ5はどれですか?」の質問からスタートするような感じでした。

今回はオフィシャルのアクティブクーラーを装備しつつ、PimoroniのPaulからPiBowのサンプルを頂いたので、それも組み合わせた姿(多分私がPi 5を買ったらこの使い方になると思う)と、すっぴんの姿の2つを展示しました。ユーザー会ブースでは触っても写真とってもOKにしたので、たくさんの方に見て触れてもらうことができたと思います。また、オフィシャルの5Aの電源も合わせて展示。こちらもそれなりに興味を持ってみてもらえました。

Pi 5はリセーラーさんも展示していて、スイッチサイエンスさんはショーケースに入れて、うちよりもSNS的に映える感じに仕上げていたり、KSYさんはおそらく技適の特例を使用して、実際に動かして見せるデモを実行していました(実験地にビッグサイトを追加すればOKと思われる?)。

うちのブース多かったRaspberr Pi 5に関する質問は次の通り。回答は私の個人的見解で、ブログで書いた内容も話しつつ、質問に応じて話し方をアレンジしました。たぶん、ユーザー会メンバーもおおむね同じ回答だったと思っていますが、打ち合わせてはいないので不明です。聞かれもしないのに話しまくったのはボード裏面のリフローの話でしょうか。

  • Q: 冷却は必須か
    • A: 必須度で言うと60%くらい。たまに起動してちょっと遊ぶ程度なら従来のSoCサイズとかのヒートシンクでもなんとかなるのではないかと。常時稼働とか、たとえば常に負荷が各コア50%ずつくらい食うようなわりとガッツリ目のことをするならあると嬉しい。
  • Q: 電源厳しい?
    • A: ちょっと厳しいかも。特にUSBブートとかGPIOでディスプレイとかしたいならやはりオフィシャル電源がほしいところ。ただ、電源にはPSE取得の課題があり、各リセーラーさんがどう対応するかによっては技適よりこちらの心配のほうがあるかも。USB-Cに闇雲に5.1V/5A食わせれば良いのではなく、PDのプロトコルとして5V/5A供給できることをPi 5とネゴシエーションしないといけないので、そう言う製品でなければいけないのが多分厄介。今後出るPoE+とか、あるいはGPIOからの給電のほうがラクかも?
  • Q: 技適いつ?
    • A: じつは9月のイベントで聞かされているけど、どうせ遅れるんやろ?とか、実際取れたとしても販売までのリセーラーとの調整がそれに含まれているは限らんのじゃろ?と思っていて、たぶんどちらのリセーラーも未定としているのは同じことを思っているのではないかと。まあ、まあ少なくともPico Wみたいな半年超えみたいなことにはならんのではないかと。
  • Q: 価格?
    • A: オフィシャルのドル建てでは4GBが60ドル、8GBが80ドル。それぞれPi4より5ドル値上げだけど、パフォーマンスは倍なのでコスパは言うまでもなく良い。日本での価格は円相場で掛け算すればだいたい出るので、8GBなら13,000円くらいでは。1ドル100円だったら9000円くらいだったんだろうから円安って怖いね〜。
  • Q: やっぱすごい?
    • A: ええ、すごいです(ここからスペックについてオタク早口トーク
  • Q: こんなハイスペックになってどうするの
    • A: いいえ。5年くらい前のちょい枯れたARMを使うという方向性はPi 5でも変わっていないので、スマホの高性能化につられて急速に進化したARMの恩恵を受けているだけ。なんならPi 2〜4の傾向を見て言えばCortex-A76(2018年発表)ではなくA77(2019年発表)を採用していてもおかしくはなかった。もしここまでのスペックが不要なら、Pi 4もPi 3A+もPiZero 2Wもあるからそれらを検討してもいいし、目的次第ではPicoへの移植だって可能。

uHAT Porter Pico × KSY

9月のイギリスでは2019年のときと同様展示会があり、私もuHAT Porter PicoとDisplay HAT Miniを使った電車位置表示ミニサイネージとTinyPicoKeyを展示していましたが、KSYさんにuHAT Porter Picoを気に入ってもらい、その場でMaker Faire Tokyo向けに50個ご発注をいただいていました(!?)。帰国後に体調を崩しながらも部品と基板を発注して、先々週末に1日かけてガッと組み立てていました。ボタンスイッチは大丈夫でしたし、チップ抵抗100個載せもまだ辛うじてイケるな……!なお、JLCPCBに出すときに製造管理番号の指定オプションを間違えたらしく、プレースホルダーと製造管理番号が両方印字される恥ずかしいミスをしました。どうせPicoで隠れるから良し。表面で良かった。

今回はマジメにということで、これまでの"同人版"の基板とパッケージに入れていたミクの絵は省略して、簡易の説明を表に追加した新パッケージとしました。

そして無事納品。写真は撮影許可を頂いて私のところだけ撮らせてもらいました。

KSYさんのブースで500円にて販売され、最終的には20枚ほどの売上になったようです。KSYさん、そしてお買い求めくださったみなさま、このたびは本当にありがとうございました……!

今後Webサイトでの販売も検討(通販価格は未定)とのことでしたので、販売が始まったら改めてお知らせします。

ちなみに、お話をいただく前はスイッチサイエンスさんへの委託について、スイッチサイエンスさんとも相談をしていたので、遠からずそちらにも委託のお願いを出せたらと思っています。が、手持ちの在庫(同人版)が少なくて、追加製造するところからになりそうです。

NEXT...

さて、次の展示活動ですが、今週末のOSC2023 Tokyo/Fallです(!?)。2週連続で、ネタも基本同じですが、OSCは入場無料ですので(?)、MFTは行かなかったという方はぜひお越しください。Pi 5ももちろん展示しますよ。

ブログを投稿してひととおり告知してから追記するんか1

social.mikutter.hachune.net

今日の悪行は、ラズパイ使い倒してる中学生が、なんもわかってないけどついてきたオカンと一緒に来てて、昔の自分を見ているようだったので、興味を持ってくれた私の基板を買うための500円をポケットから出して彼に握らせて買いに行かせました…。手元にも在庫もっとけばよかったってのが今回の反省です。

ラズピッピもPico Wも使いこなす中学生が来て、お母さんは何もわからないけどついてきたみたいなかんじで、楽しそうに一通り見たり聞いたりしてくれていたんですけど、なんかこう、昔の自分を思い出して激エモエモになってしまったので、ちょうどuHAT Porter Picoにも興味を持ってもらったところで、手持ちの在庫がないけどKSYさんには売ってるから買ってきて!って言って500円を握らせちゃいました。Pico Wも買ってあげたろか!ってなったけど、あいにくPico Wの販売はどちらもなかったし、手元に2〜3枚くらい忍ばせても良いな……!ってなりました。OSCでは配ろうと思っていて持ってこなかった別のものもあったけど、MFTのほうが正解だったと後悔。

また来てくれたら、色々押し付けてもっと沼に沈めてあげたいね……(悪行)。あ、名前とかアカウントとか聞くの忘れてしまった。。

ブログを投稿してひととおり告知してから追記するんか2

色々サンプルを展示していましたが、Pimoroniの新製品もしれっと展示していました。PicoVisionとかいう、Pico Wとさらに別にGPU用としてRP2040を実装したデュアルRP2040で、デジタルビデオ(ようはHDMI)出力してアレコレできるもののようです。製品ページすら、MFTの2日目に登場するくらいのできたて製品でした。

PicoVision (Pico W Aboard)shop.pimoroni.com

Pico W Aboardなので、例によって厳密には技適的にどうなのよ(こいつのリールパッケージはどれ?となる)系ですが、じゃあリールパッケージから取り出したやつと交換したらクリアだし、でもそれを証明するのは困難(どうせ全く同じなので)だし、ねぇ?とはMFT会場でブースに来た人たちとは何度か話題にはなりました。半田のヤニだけつけて頑張った風を装ったら本格的に分からなくない?とか(笑)。

さておき、バカ正直マン的には、Pico W載せないセルフ取り付け版も出してほしいと思うのでした。