Raspberry Pi Zero W (以下PiZero W)」が発表されましたね。無線内蔵になったおかげでUSBポートが空いたので他のものを挿したり、何も刺さなかったりできるのはありがたいことです。詳細はraspi.jpのブログに書きました。
PiZero Wを眺めていたら、電源回路が少し変わっていることに気づきました。インダクタ(コイル)と呼ばれる部品がL1、L2に配置されていて、そのうちL1のインダクタが4R7と刻印されたインダクタに変わっています。ちなみに通常のPiでは、L1、L2とも4R7のインダクタになっています。
じつはPiZeroはWi-Fiドングルなどを起動中に抜き差しするとリセットするような現象が起きていたのですが、どうもこの辺が原因なのかなと思っていたところなのですが、やっぱりそうだったっぽいですね。回路が違うのではなく、単にコストの都合でこの部品になったような雰囲気を感じるので、PiZero WにならってPiZero V1.2もインダクタを交換してみようというのがこの記事の内容です。長い前置きだ。
実はこのPiZero V1.2、電源コネクタ付近のコンデンサがポロッと取れてしまっていて、その修理が主でした。インダクタはそのついでですね。
というわけで、4R7のインダクタをアキバで探してきたところ、マルツにありました。PiZero Wのインダクタよりずいぶんと小さいし、下手すると元のインダクタより小さいですが、いちおう4R7です。
巻線チップインダクタ 4.7μH #FSLB2520-4R7M=P2 東光製|マルツオンライン
PiZero上のL1のインダクタを取り外して、買ってきたインダクタを取り付けます。取り外しの際はしっかり温めて、基板パターンを剥がさないように注意します。剥がしてしまうとリカバーはおそらくできないので、失敗しても泣かないつよい気持ちで取り掛かってください。私はハンダゴテ2個を使って両側から温めてはずす「デュアルハンダゴテ作戦」で取り外しました。取り付けはまあ、乗ればいいんです。
結果ですが、Wi-FiドングルとかUSBメモリ程度では抜き差ししてもリセットがかからなくなりました。やったぜ。というわけで、ハンダゴテスキルがある方(?)、どうしても安定させたい!という方は試してみると良いかもしれません。