あっきぃ日誌

鉄道ブログのような技術系ブログのようななにか

Raspberry Pi PicoをRaspberry PiぽいGPIOで動かしたい

いきなりタイトルと違う話題をするのですが、今年もAdvent Calendarの時期がやってきたので、Raspberry Pi Advent Calendar 2022を立てました。Raspberry Piであれやこれやネタ投稿してくださる方を募集しております。なお、他のシングルボードコンピュータは申し訳ありませんが別のところでやってもらえると幸いです。これを注記しなかったため、Rock Piのネタを書こうと登録してくださった方が現れて泣く泣く消しました……。

adventar.org

では本題。

Raspberry Pi PicoをRaspberry PiぽいGPIOで動かしたい

Raspberry Pi Picoで工作するネタを考えると、Raspberry Piでやったネタを移植してみたいとかを思いつくなどがあります。10年で様々なHATやuHAT(pHATやBonnetなど)が登場して、それらを買っては遊び、そのへんに転がしているか、あるいは現在もRaspberry Piで使用していることでしょう。

で、これらをPicoで遊ぼうとすると、当然ですがピン配置が異なるのでピンヘッダーケーブルなどを使うことになりあまりスマートではない見た目になります。

以前は、上の写真にもあるKeybowをPicoで使えるように、ユニバーサル基板に貼り付けるソリューションを考えて作ってみました。

akkiesoft.hatenablog.jp

前回作ったこれの、きちんと全部配線されたバージョンがあれば、いい感じになりそうです。

そういう製品はもう存在していた

当時はなかったはずですが、最近ググり直したらStacky Piという製品がでてきました。クラファンを経て製品化されたようです。

StackyPishop.sb-components.co.uk

MicroSDカードスロット、8MBのフラッシュ、ボタン、LEDが搭載されていて、Raspberry Pi風の配置でGPIOが40ピン用意されています。Githubではピン配置の図とサンプルが置かれています。

github.com

こ、これでいいじゃん……!となりかけましたが、うーん、SDカードスロットは要らないのと、やはり無線LANがあれば嬉しいので、今後Pico Wが使えるようになったときに、それが使えたらいいなと思うと、ユニバーサル基板で作ってたようなやつの基板を起こしたほうが良いような気がしてきました。

PimoroniのPico W Aboardシリーズみたいな感じで

PimoroniではPico W発売以降、製品に直接Pico Wをくっつけて販売するAboardシリーズが展開されています。RP2040は単品で買って自分の製品に組み込めますが、Pico Wの無線チップはそうなってないので、Pico Wのエコシステムに乗っかっていくならこのやり方になるのも納得です。

Plasma Stick 2040 W (Pico W Aboard)shop.pimoroni.com

日本では残念ながらまだ技適の取得が済んでいないようなのでお預け状態ですが、PicoもPico Wも基本的なピン配置は同じなので、Pico AboardできるRaspberry Pi GPIOブレイクアウトボードを作れば良さそうです。

やっていき

KiCADで作っていきますが、PiZeroサイズのボードも、Picoのボードも、既にテンプレートを作られている方がいらっしゃるので、それを使わせてもらって組み合わせて行くことにします。

github.com

github.com

(追記。書き忘れました……)配線については、StackyPiに倣うこととしました。

配置 (1)

GPIOを上にして、Picoのボードに印字されたRaspberry Pi Picoの文字が読める向きで配置できるように組み合わせて、配線しました。結構クロスするのでよくわからず適当に6層まで追加しました。

切り欠きをつけたり、リセットボタンをつけたり。ボタンはBG-Buttonで採用したやつを使用しました。

JLCPCB、これだといくら〜〜?アッ……100ドル……(死)。当然ですが6層では価格が跳ね上がりますね。


配置 (2)

Raspberry Pi Picoの文字が逆さまになる向きにすると、2層でも余裕で配線できました。が、逆さまになるのが許せない……。

ところで、ここで「ビア」を追加すると、配線が表と裏を行き来できることに気づいてたので、これを駆使して元の向きでリベンジしてみます。

配置 (3)

迷路がごとくビアを打ちまくった結果、なんとか2層でも元の向きで配線ができましたが、なかなかにヤバい。

最後はピアの配置をきれいにしてみたり、GNDのビアも打って塗りつぶし領域を作ったり。

最後に文字入れ。表面はどうせAboardしてしまえば見えなくなるので、悪ふざけ。JPLPCBのオーダーナンバーも、これまでは消してもらってましたがここなら置いても構わないので位置を指定します。

裏面。名前は「uHAT Porter Pico」と命名。語彙力が無く適当です。隙間になんか絵でも入れたいなあと思って、最初は寺家の風景を描いてみようかと思いましたが、微妙だったのでミクになりました。今回は売り物にしないので何でもアリ。


発注

というわけで無事JLCPCBに発注。価格も5枚の制作代2ドル+送料1ドルとなり、再来週くらいには届くかなと言う感じです。基板カラーは例によって黒にしたので、納期はノーマルカラーの緑より数日かかりますが、こだわりなのでまあ。

届くまでの間、ピンヘッダーケーブルで配線してネタをちょいちょい作ってみましょうかね。

届いたらまずはPicoを1枚Aboardして、もう一枚はピンソケットを載せて差し替え可能なものにして、残りはPico Wが発売されたあとのためにキープの予定です。