Raspberry Pi Advent Calendar 2021の17日目です。ネタって意外と枯渇しないんだね。
気づいてはいけないこともある……。
Inky pHATをリプレースした
自宅で常設のInky pHATがだいぶ劣化してきたので、V2バージョンに交換しました。並べてみるとだいぶ見栄えが違いますね。
去年の記事の時点と比較してみても、縞模様がだいぶ増えたように見えます。
そもそもInky pHAT V1には、電子ペーパー自体の問題等によって、劣化スピードが早かったという問題がありました。調査や原因究明を経て、比較的早いうちに違うメーカーの電子ペーパーの採用と基板の改良が施したV2がリリースされたという経緯があります。V1を購入したユーザーにはV2への交換サポート(実際にはV2が追加でもらえるかたち)が提供されており、今回交換したV2のInky pHATもその時にもらったものです。V1は縞模様が増えて使い物にならなくなったら交換しようと思っていたのですが、案外3年ももって今日に至った次第です。
破壊してみよう
さて、交換後のV1も、ただ捨てるだけではもったいないなあと思い、電子ペーパーをはがしてみることにしました。できれば非破壊で剥がしたかったのですが、粘着テープが強力すぎて、軽く温める程度でははがせず、結局破壊する感じになってしまいました。かなしみ。電子ペーパーはガラスが使われているため、素手でやるには危険ですし、破片が飛び散るため、ゴム手袋をつけてビニール袋の中で作業をしました。手袋を見るとわかりますが、赤いインクが付着しています。液体っぽい感じなんですね。
剥がれたものを見てみると、インクが載っているシート、表面のフィルム的なものとフレキケーブル、ガラス、といったように複数のレイヤーに分かれているようです。
ガラスの方を見ると、銀色で細かい点の模様が入ったレイヤーも確認できました。
TDKの解説を見るに、たぶん電気泳動方式で、銀色の細かい点の模様はインクを制御する電極なのかもしれません。オイルと顔料とあるので、手袋の汚れはそれなのでしょう。おもしろい。
さて、細かい点の模様の下にうっすらQRコードが見えていることに途中で気づいたのですが、電子ペーパーをすべてはがし終わったところ、基板上にプリントされたものと言うことがわかりました。しかも、読み取るとPimoroniの製品ページに飛びました。ここまでバキバキにはがさないと見られないのでどういう意味があるのかやや謎ですが、こういう隠し要素が見つけられるのはたのしいですね。