あっきぃ日誌

鉄道ブログのような技術系ブログのようななにか

Flat HAT Hackerでボードでいい感じにディスプレイする

Raspberry Pi Advent Calendar 2020の12日目です。ひとりACじゃないんです、信じてください!皆様の参加をお待ちしています!

adventar.org

今日はCM4でいろんなPCIeボードを試すやつのつづきをやろうとしたのですが、GbE以外はことごとくうまくいっておらず、走行しているうちに今日Pimoroniから新しいおもちゃが着弾したので、今日はこちらのおもちゃの紹介をしていきます。

今回の買い物

今回はFlat HAT Hackerと、1.3インチ(240x240px)のSPI接続ディスプレイモジュールです。SPIの方はBreakout Gardenにさせて便利なやつですが今日は紹介略です。

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リンクはこちら。

Flat HAT Hacker – Pimoroni

1.3" SPI Colour LCD (240x240) Breakout – Pimoroni

Flat HAT Hacker

Flat HAT Hackerは、いまセケンでも注目度が高いらしい(私はそうでもない)Raspberry Pi 400むけの拡張ボードです。

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Pi 400のGPIOポートに差し込むと、このように既存のHATボードが載せやすくなる、というものです。便利じゃん。

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PimoroniがツイートしていたようにHyperPixel 4を乗せると、こんな感じでPi400本体にちょっとはみ出す感じでディスプレイを付加できます。強い。ただし、私は技適の特例なんちゃらの申請はしていないので、残念ながらこの状態で通電することはできません。スイッチサイエンスさんが申請してレビュー動画をアップされていたので、Flat HAT Hackerを仕入れつつレビューしてくれることを期待したいです。

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外道スタイルで使っていく

お借りしたサンプルのためにこれを勝ったのかと言われるともちろんNOで、自分の常設ラズピッピに使います。Flat HAT Hackerを見た瞬間に気づいてポチる気まんまんでいましたが、商品の説明にも書かれています。

If you're a dangerous renegade, you could also use this board with an ordinary Raspberry Pi, in which case it would stick up vertically in 'Flag HAT Hacker' formation. This is potentially useful for mounting HATs and mini HATs at right angles to your Pi, with the Pi acting as a convenient stand!

普通のRaspberry Piに差し込むと、Flat HAT Hackerは垂直に立つことになって、そこに差し込んだボード類のディスプレイがしやすくなります。PiZeroなら本体が小さいので、本体ごと壁に貼り付けるとか、なんかうまく立てかけるとかすることができますが、性能の都合とかでModel B等を選んでやろうとすると意外と面倒です。そんな課題をFlat HAT Hackerが解決してくれるわけです。

自宅の常設ラズピッピ・Before

自宅の常設ラズピッピはエアコンのリモコン操作、部屋の照明の赤外線操作、AirPlayサーバー、天気予報表示機、Bot等々を1台に集約したわりと忙しいやつです。ボードは以下の3枚が接続されています。

  • Inky pHAT
  • Sabreberry DAC Zero
  • 自作の赤外線学習っぽいボード

ラズピッピ本体にMini Black HAT Hackerを載せて2枚のボードがさせるように拡張しつつ、自作のボードからSPIを引っ張り出してInky pHATを雑に立てかけるという違法建築物件です。

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Inky pHATを立てやすくするために、pHATサイズのプレーンなボードを噛ましてからケーブルでボードに接続しているあたりがなかなかひどい感じですね。

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掃除も兼ねて取り外し。Mini Black HAT Hackerはこう言う感じのやつです。これもまた便利。

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Flat HAT Hackerの拡張

Flat HAT HackerはまずはHATボードとか大きめのボードだけを乗せる前提のようで、真ん中のGPIOはスルーホールだけになっているので、ピンヘッダーをはんだ付けしました。こうすると冒頭みたいなHyperPixel4を乗せるみたいなことはできなくなります(多分Booster Headerを使えば回避できる)が、今回は常設ラズピッピ向けなので遠慮なくやっていきます。HATを載せたくなったらもう一個買えばええねん。

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自宅の常設ラズピッピを新たな違法建築物件へ……

Flat HAT Hackerを使って新しい違法建築物件を設営していきます。このボード単体では2枚までしかボードがならないため、Mini Black HAT Hackerは続投として、Mini Black HAT HackerにFlat HAT Hackerを立てていきます。ワルすぎる。

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こうして用意された3つのGPIOポートにそれぞれボードを挿していきます。立てて見せたいInky pHATFlat HAT Hackerの上に、その下にSabreBerry DAC Zeroを設置。

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SPIケーブルを配してもまだ配線がごちゃつきがちになる自作ボードは裏に回ってもらいます。

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あとは配線して完成、と思ったら、DACのオーディオケーブルが干渉して挿せない問題が発覚です。

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そこで、Booster Headerを使ってFlat HAT Hackerのかさ増しをして問題を回避します。Booster Headerもかなりの便利ものなので、2〜3個持ってると何かと便利ですヨ。

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自宅の常設ラズピッピ・After

これで自宅の常設ラズピッピの改善は完成です。

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Flat HAT Hackerの設置によってラズピッピ本体の向きが180度変わったので、配線周りの変化がすこし心配でしたが、特に問題ありませんでした。

この改造工事でカラフルなケーブルがごそっと減らせたので、見栄えがかなり良くなりましたが、違法建築感は方向性が変わっただけで違法っぷりは特に変わらなかったのがある意味のおもしろポイントかもしれません。

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イベント展示で拡張ボードを見せるときなんかにも使えそうで良いです。OSCの物理開催が復活したら追加もアリですな。

Raspberry Pi Compute Module 4でPCI Expressデバイスを動かす(GbE NIC編)

Raspberry Pi Advent Calendar 2020の11日目です。

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10日目に書いたRaspberry Pi Compute Module 4でPCI Expressバイスを動かすまでの話です。以下は前回のやつ。

akkiesoft.hatenablog.jp

さして起動してもサクッとは認識しないPCIeデバイス

前回の記事の最後にちらっと書きましたが、Raspberry PiPCI Expressが出てきたのはPi 4のUSB3.0ポート用チップ搭載からなので、そのへんの最適化しか考慮されていなければ、もちろん他のPCIeデバイス用のドライバーも標準では用意されていないので、基本的には自分でコンパイルする必要があります。また、ARM環境で使えるデバイスばかりとは行かない点にも要注意です。

なので、今回手元にあったGbE NIC10GBe NICGPUのうち、いまのところ動作させられたのはGbE NICだけという点は先に書いておきます。惜しい!

先人の資料とBARアドレス空間について

海外では、すでにCM4をゲットした人達によって動作させるための情報がまとめられ始めています。多分一番まとまっているのではないかと思うのが、Jeff Geerling氏によるページです。

pipci.jeffgeerling.com

Jeff氏のまとめ曰く、ソースコード云々やARMでコンパイルが通るかとは別に、PCIeデバイスを初期化するときに使うBARアドレス空間というものを広げるための作業が必要なケースが多いとのこと。BARアドレス空間を広げるための手順は以下に公開されています。

Increase the BAR memory address space for PCIe devices on the Raspberry Pi Compute Module 4 · GitHub

また、rpi-updateコマンドでnextブランチのファームウェアを持ってくると、最初からBARアドレス空間が拡張された状態になるとのことなので、PCIeデバイスでほげほげして遊ぶならnextブランチの最新ファームにしてしまったほうが良いかもしれません。私もdtbを書き換えたりしてみましたが、ソースコードコンパイルの方でうまく行かなかったので、最新ファームコースでやっていくことにしました。

nextブランチの最新ファームにして、カーネルソースを拾う

以下のrpi-updateコマンドで最新ファームを拾います。これをやるとファームウェア周りがdebパッケージ管理の道から逸れていくため、これ用にOSを用意したほうが良いです。

pi@raspberrypi:~ $ sudo BRANCH=next rpi-update

適用したらOSを再起動して、rpi-updateで適用されたLinuxカーネルのリビジョンと同じカーネルソースをダウンロードします。rpi-sourceというツールがあるのでこれを使ってダウンロードします。ダウンロード後は/home/pi/linuxソースコードにアクセスできます。

pi@raspberrypi:~ $ sudo apt install -y rpi-source
pi@raspberrypi:~ $ rpi-source

ドライバーをコンパイルしよう

わたしはLinuxカーネルコンパイル周りに明るくないので、menuconfigでちくちくと項目を見ていくことにします。

pi@raspberrypi:~/linux $ sudo apt install -y libncurses-dev
pi@raspberrypi:~/linux $ make menuconfig

ネットワークドライバー周りは「Device Drivers」→「Network device support」→「Ethernet driver support」にありました。手元にはHP NC320TというBroadcomチップ採用のGbE NIC(tg3が必要)と、先日会社に行った時に廃品コーナーから持ってきたIntel PRO/1000 PT Desktopアダプター(e1000eが必要)があったので、それぞれ有効にします。Intelのは3つほどあってよくわからんかったのでとりあえず全部有効化しての状態にしました。

Broadcomのドライバーは「Broadcom Tigon3 support」とわかりやすく1つだったのでこれをに変更。これで一旦.configに保存して抜けます。

コンパイルは全部やってると日が暮れる(と思いきやそうでもなさそうっぽいですが)ので、今有効にしたやつだけコンパイルしたいです。ぐぐったらどうもできそうだったので、以下の記事を参考にコンパイルしました。

blog.be-dama.com

ドライバーをコンパイルする前にmake modules_prepareを実行します。

pi@raspberrypi:~/linux $ make modules_prepare

まずはIntel。depmodに失敗してそうですが、なんか大丈夫そうです。depmodは手でやってみます。

pi@raspberrypi:~/linux $ cd drivers/net/ethernet/intel/e1000e
pi@raspberrypi:~/linux/drivers/net/ethernet/intel/e1000e $ make -C /home/pi/linux M=`pwd` -j 4
(略)
pi@raspberrypi:~/linux/drivers/net/ethernet/intel/e1000e $ sudo make -C /home/pi/linux M=`pwd` -j 4 modules_install
make: Entering directory '/home/pi/linux-f77383ec0ed313e8ab19067065b423fb3e17ab82'
  INSTALL /home/pi/linux/drivers/net/ethernet/intel/e1000e/e1000e.ko
  DEPMOD  5.10.0-rc7-v7l+
Warning: modules_install: missing 'System.map' file. Skipping depmod.
make: Leaving directory '/home/pi/linux-f77383ec0ed313e8ab19067065b423fb3e17ab82'
pi@raspberrypi:~/linux/drivers/net/ethernet/intel/e1000e $ sudo depmod -a

同様にtg3もコンパイルします。

pi@raspberrypi:~/linux $ cd drivers/net/ethernet/broadcom
pi@raspberrypi:~/linux/drivers/net/ethernet/intel/broadcom $ make -C /home/pi/linux M=`pwd` -j 4
(略)
pi@raspberrypi:~/linux/drivers/net/ethernet/intel/broadcom $ sudo make -C /home/pi/linux M=`pwd` -j 4 modules_install
make: Entering directory '/home/pi/linux-f77383ec0ed313e8ab19067065b423fb3e17ab82'
  INSTALL /home/pi/linux/drivers/net/ethernet/broadcom/tg3.ko
  DEPMOD  5.10.0-rc7-v7l+
Warning: modules_install: missing 'System.map' file. Skipping depmod.
make: Leaving directory '/home/pi/linux-f77383ec0ed313e8ab19067065b423fb3e17ab82'
pi@raspberrypi:~/linux/drivers/net/ethernet/intel/broadcom $ sudo depmod -a

コンパイルできたら、一旦電源を落として、まずはIntel PRO/1000 PT Desktopをスロットに差し込んで起動してみます。

Intel PRO/1000 PT Desktop

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起動すると、オンボードNICのeth0と別に、eth1が生えて、IPアドレスが取得できていました。

pi@raspberrypi:~ $ ip a
(略)
3: eth1: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP group default qlen 1000
    link/ether 00:1b:21:**:**:** brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    inet 192.168.29.124/24 brd 192.168.29.255 scope global dynamic noprefixroute eth1
       valid_lft 14261sec preferred_lft 12461sec

ethtoolコマンドで、eth1がIntelNICが確認します。e1000eドライバーが読み込まれているのでIntelNICですね。

pi@raspberrypi:~ $ ethtool -i eth1
driver: e1000e
version: 5.10.0-rc7-v7l+
firmware-version: 5.11-10
expansion-rom-version: 
bus-info: 0000:01:00.0
supports-statistics: yes
supports-test: yes
supports-eeprom-access: yes
supports-register-dump: yes
supports-priv-flags: no

LANケーブルをIntelNICだけにした状態で再起動してみても、IntelNICを使ってSSH接続ができました。

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iperf3を動かした結果はこのとおり。概ねギガビットの性能ですね。

[ ID] Interval           Transfer     Bitrate
[  5]   0.00-10.00  sec  1.02 GBytes   879 Mbits/sec                  receiver

HP NC320T

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こちらはいきなりオンボードNICの接続無しでチャレンジ。再試しながらやっていたのでtg3ドライバーのコンパイルを忘れていてアクセスできないと焦りましたが、コンパイルして再起動したら無事に接続できました。

3: eth1: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc mq state UP group default qlen 1000
    link/ether 00:19:bb:**:**:** brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    inet 192.168.29.125/24 brd 192.168.29.255 scope global dynamic noprefixroute eth1

ドライバー情報。ちゃんとtg3ドライバーで動いていますね。

pi@raspberrypi:~ $ ethtool -i eth1
driver: tg3
version: 5.10.0-rc7-v7l+
firmware-version: 5721-v3.55a
expansion-rom-version: 
bus-info: 0000:01:00.0
supports-statistics: yes
supports-test: yes
supports-eeprom-access: yes
supports-register-dump: yes
supports-priv-flags: no

こちらも一応iperf3で計測しました。こちらもちゃんとギガビット性能でした。

[ ID] Interval           Transfer     Bitrate
[  5]   0.00-10.00  sec  1.03 GBytes   881 Mbits/sec                  receiver

まとめ

Raspberry Pi Compute Module 4で、まずはGbE NIC2種類を動作させてみました。GbE NICはCM4本体に載っているので、わざわざPCIeデバイスで生やす必要がなく、動いても有りがたみは薄いのですが、普段PCやらサーバーに挿せば何も考えなくてもサクッと認識するメジャーすぎるデバイスをドライバーのコンパイルからやっていくというのは、なんというか大事なことだなあと思うなどしました。

さて、次は10GbE NIC、次はGPU、とポンポンいきたいところですが、どちらもいまのところうまくいっていないので、このへんが明日の記事になることはありません。残念。

他に手持ちのPCIeカードがそんなにないのであれですが、NVMe SSD変換あたりはちょっと用意できる状況になったので、明日はそのへんのチャレンジと記事化……までできるといいなと思っています。

Raspberry Pi Compute Module 4がきたぞ!

Raspberry Pi Advent Calendar 2020の10日目です。

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8日目はまめもさんのシリアルコンソールのすすめ、9日目はドライソさんのRaspberry Pi入門レポートでした。お二方ともMastodonからのご参加でした。ありがとうございました!

まめもぐ: シリアルコンソール便利っすよ

Raspberry Piはじめてみたよ - 熱い熱暴走

さて、今日はいよいよ着弾したRaspberry Pi Compute Module 4(以下CM4)のレポートです。おとといに着弾して、早速PCI Expressカード各種をぶち込んで動く動かないを検証して遊んでいます。

まずは開封の儀写真

パッケージ表面。最近のRaspberry Pi製品のパッケージと揃えたデザインですね。上がIOボード、下がCM4本体です。ちなみに、今回は無線LANが搭載されていないモデルがRAM1GBのみだったため、RAM1GB、eMMCストレージなし、無線なしのモデルとなります。ラインナップが充実してきたら8GB RAM版もほしいところ。

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パッケージ裏面。IOボードは搭載ポートの説明などがあります。

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本体を取り出して、表面。IOボードはHATを載せられたりCM4を水平に載せたりする都合上どうしても大きくなりますが、充実のインターフェイス。電源はUSB-CでもMicroUSBでもなく12V丸DC(センタープラス)なので、なにか適当に持っている必要があります。あるいはGPIOやPoEからの供給も可能です。CM4は表面にSoC、RAMチップ、GbEチップ(BCM54210PE)と、左下に電源回路があります。左上の何も乗っていない部分は、無線付きなら無線チップがある場所です。

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本体裏面。IOボードは表面にぜんふ載ってるので裏はそれほど見るところはありません。CM4は細かなチップ類と、IOボードに接続するためのコネクターが2つついています。向きを間違えるとどうなるかちょっと確かめてみましたが、そもそも乗らないような感じだった(多分)ので、安心ですね。

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先代のCompute Moduleとの比較

CM4でCompute Moduleが初見だった方もWebでの反応を見るとまあまあいらっしゃったようなので、先々代のCM3との比較写真も。Compute ModuleはRaspberry Pi 1相当の時代から存在しており、1、3、3+、そして今回の4が4世代目です。2はスキップされていますね……。過去3代はDDR2 SO-DIMMのフォームファクターを採用していましたが、今回からは独自のフォームファクターを採用しています。サイズはひと回り小さくなったような気がしますが、面積的にそれほど変化がなさそうな気もします。どのみち小さいです。CM4のコネクターのピン数はデータシート曰く200ピン(1コネクターあたり100ピン)だそうです。あれ、DDR2 SO-DIMMと変わらないのか。実装の柔軟性との兼ね合いなんでしょうかね。

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CM4を載せる

IOボードのモジュールを載せる枠にCM4載せて、コネクター部分を親指ぐっと押す感じではめ込みます。意外とかたい感じだったので半刺しにならないようにしっかり押し込みます。

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早速遊ぶ

今回はeMMCがないモデルなので、OSはいつもどおりMicroSDカードに焼いて、IOボードのSDカードスロットに差し込んで起動します。まあ、例によって起動してしまえばいつものRaspberry Piなので、普通の起動は略です。

個人的にCM4というかこのIOボードで最も遊べると思っている要素として、PCI Expressポートがx1スロットで用意されている点が挙げられます。これは通常のRaspberry Pi4ではUSB3.0ポートx2を提供するVL805チップに使用されていますが、CM4のIOボードにはこれが省略された代わりに、自由なにボードを差し込めるようにしてあるというわけです。なので、同じVL805チップか別の何かのUSB3.0ポート増設ボードを差しても良いし、GbE10GbEを増設してもいいし、気合を入れればGPUも差せるかも?という夢があるポートなわけです。

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ただし、スロットはx1のため、x4, x8, x16のカードはそのままでは差し込めません。そこで、変換ケーブルまたは変換ボードを使うことを使うことで接続できるようにしてやります。(当然ですが、接続はできても性能はフルには出せません。)

今回はAmazonで雑に変換ボードをポチポチしました。発送元がAmazonであることだけは確認しました。この手のやつ青基板青コネクタ青ケーブルだったりするのに珍しくピンク系です。おもろい。そしてもう売れきれてなくなっているという。

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手持ちのボードはこんな感じ。SolarFlareの10GbEボード、GeForce GTX750、BroadComの1GbEボード。1GbEはx1なので変換がなくても刺さりました。

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10GbEボードを接続しようとするとこんな感じです。変換ボードとの接続はUSB3.0ケーブルです。そんなんでいけちゃうんですね。ちなみに、変換ボード側の電源にも、IDE-USB変換についてきたペリフェラル4ピンの電源を差し込んであります。

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認識できるか?PCIeボード各種調査中

レポートは一旦ここまで。実はサクッと認識などといううまい話はなく、カーネルを拾ってきてドライバーをコンパイルしたり、コンパイルできてもうまく動かなかったりしているところです。もともとRaspberry PiPCI ExpressがもたらされたのがPi4からで、VL805にしか最適化されていなかったわけですから、PCIeデバイス向けドライバーが含まれていなければ、もろもろの考慮もなかったりしています。そのへんの話はまた明日!

ちなみに、PC-98の起動音がなる同人ハードのボードは動きました。電気とってるだけのハズなので、まあそうなんですけどね。

www.youtube.com

PC-98の”ピポッ”音を再現するPCIeカードが登場 - AKIBA PC Hotline!

ラズピッピで雑L2スイッチ

Raspberry Pi Advent Calendar 2020の7日目です。仕事で作った雑L2スイッチのはなし。

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お仕事の検証でVLANを切ったネットワーク環境を作る必要があったので手持ちのNetgearのスイッチで作業していたのですが、スイッチをお仕事で貸し出すことになりつつも、手元の検証環境はもうちょい使いたいという感じになりました。

ここで、PoEも使えるスイッチも買っちゃおうかな☆というオタク的なことも考えたのですが、利用頻度は高くないハズなので、散財は回避しました。

手元にUSB-LANアダプターがたくさん転がっていたので、ラズピッピで作ることにしました。性能は求めないので適当なPi 1B+を引っ張り出しました。そしてLANアダプターをUSBポートに全部挿して使います。見た目が……キモいかもね……?

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導入

USB-LANアダプタは挿した順とか再起動でデバイス番号が変わってしまうので、udevで適当に固定します。70-persistent-net.rules、CentOSかな?**:**:**:**:**:**の部分はそれぞれのUSB-LANアダプタのMACアドレスを入力します。また、アダプタに付箋でethいくつかにしたかを貼ると良いです。

$ sudo vi /etc/udev/rules.d/70-persistent-net.rules

SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", DRIVERS=="?*", ATTR{address}=="**:**:**:**:**:**", ATTR{type}=="1", KERNEL=="eth*", NAME="eth1"
SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", DRIVERS=="?*", ATTR{address}=="**:**:**:**:**:**", ATTR{type}=="1", KERNEL=="eth*", NAME="eth2"
SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", DRIVERS=="?*", ATTR{address}=="**:**:**:**:**:**", ATTR{type}=="1", KERNEL=="eth*", NAME="eth3"
SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", DRIVERS=="?*", ATTR{address}=="**:**:**:**:**:**", ATTR{type}=="1", KERNEL=="eth*", NAME="eth4"

次にネットワーク周りを整備します。dhcpcd5を葬り去って、ブリッジとvlan周りを導入します。

$ sudo apt remove dhcpcd5
$ sudo apt install bridge-utils vlan

スイッチ設定

dhcpcd5を葬り去ると/etc/network/interfacesが使えるようになるので、あとはここにブリッジ設定とかVLANをもりもり書いていきます。

まずはVLANなしのネットワークブリッジ。Untaggedですね。

# オンボード
auto eth0
iface eth0 inet manual
# USB-LAN
auto eth1
iface eth1 inet manual
auto eth2
iface eth2 inet manual
auto eth3
iface eth3 inet manual
auto eth4
iface eth4 inet manual

auto br1
iface br1 inet dhcp
  bridge_ports eth0 eth1 eth2 eth3 eth4

VLANの設定は適宜こんな感じで。必要なポートぶんだけifaceを設定して、ブリッジでつなぐだけ。

auto eth1.10
iface eth1.10 inet manual
auto eth2.10
iface eth2.10 inet manual

auto br10
iface br10 inet manual
  bridge_ports eth1.10 eth2.10

設定の反映は雑にOSを再起動で対応します。

結果

普通に5ポートのVLANが切れるL2スイッチになりました。見た目さえ気にしなければですが、ちょっとVLAN切りたいときにはこれで良さそうです。

東京メトロ18000系18102Fをみた話+α

東京メトロ18000系18102Fが日立から出荷されて、昨日と今日の2日間で5両ずつ長津田に到着しました。今日は渋谷寄り5両が着いたので、夕方ちょっと前くらいに見に行ってきました。別に日が出ているうちなら授受線にいるので、到着の瞬間をずらして見に行っても問題ないですしね。

今日はコンデジを持って参戦。と思いきや電池を充電しておらず冒頭数枚しか撮れず。無意味。歩道橋からはこんな感じですが、顔は養生されているのでここから撮ってもあれですね。

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というわけで側面を中心に見る感じで。

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18102。長津田で折返しの08系と並びました。18000系の帯、アクセントがカッコいいですね。

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18202。M車ですね。VVVFは三菱の模様。もともと半蔵門線の車両は三菱製VVVFしかいませんけど、そうでなくてもここ最近の電車は三菱VVVFばっかりな印象。日立がまったくないわけではないけどちょっと影が薄い印象です。

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18302。T車かな。

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18402。こちらもM車。あ、もしかして17000系と構成は同じなんでしたっけ?と思って調べに行ったら、そうっぽい感じはしましたが、4M6Tってマジか……となっています。

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18502。17000系と同じならTc1。18302に+α的な配置かなと思いきやそうでもなかった。フーム。

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いろんなやつと並ぶ18000系。

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ついでに恩田

8627Fが運用を離脱して廃車となったようですが、搬出はまだのようで全車確認ができました。ただし、うち2両は工場内にいたので、遠からず搬出一発目がありそうです。行くかどうかは夜に音で気づけたらですね。

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今日の8606Fは[39K 急行 渋谷]。これいつまでここに置いとく気なんでしょうね。それはそれとして、長津田工場入口の車輪がどこかに言ってしまったっぽいのですが、あれは撤去なんでしょうか。

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(追記)すーさん、Twitterでコメントありがとうございました。

昨日の18102F

昨日は町田に用事があってでかけていたので、実は昨日の5両も見ていました。

18602。18502とちょっと配置が見てます。

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18002。

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まあ、これは動画からの切り出しなので、残りは動画で。

www.youtube.com

町田駅のホームドア

町田駅スマートホームドアが進化して帰ってきてました。前のやつは忘れたけど。

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外側のよく使う2線だけの設置でした。

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長津田駅もホームの準備は済んでスミが入っていたので、そう遠くないうちにホームドアがつくんでしょうね〜。