Raspberry Pi 2のフラッシュ光でクラッシュする件の続きです。
国内ではGIGAZINEに記事があがったり(しかも私の動画が使用されたりとかw*1)、私の記事が251ブックマークとか言う自己最多記録を叩き出したりしていて、かつ世界的にも関心が高い本件について、公式ブログに記事が出ました。
Xenon Death Flash: a free physics lesson | Raspberry Pi
(2/10 16:04追記)太田さんが翻訳記事をフォーラムにアップロードしました。こちらも合わせてどうぞ。
Raspberry Pi • View topic - いわゆるキセノン・デス・フラッシュ問題について
『If you own a Raspberry Pi 2, congratulations』と言う書き出しから、財団としてネガティブには捉えていないようです。箇条書きでまとめるとこんな感じでしょうか。求むレビュー。
- どういう現象が起きるのか
- レーザーポインターをあてたり、キセノン発光タイプのカメラでフラッシュ撮影するとクラッシュする
- それらの強い光を受けると、CPUの電力を調節する部品(基板のU16の部分)が誤作動して電圧がドロップさせられる
- なぜその現象が起きるのか(仕組み的なところなので本当はもっと長く書かれているけれどわからんので読めるところだけ)
- WL-CSPパッケージに原因がある
- モバイル用に超小型化されているため、とても繊細
- 仕組みが解説されている動画を紹介
- 現象の影響範囲
- レーザーポインターとキセノンのフラッシュ光はダメ
- LEDライトや自然光は問題ない
- レッドカーペットの上はダメ(Just don’t take it on the red carpet at the Oscars.)
- 改善予定
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- ネタかよ!
- 可能であれば将来的にはこの問題を改善したものを作りたい
-
このようにフラッシュでクラッシュさせることについて、Raspberry Pi 2にどのような影響があるかはわかっていないけれど、試すことはおすすめしない(クラッシュや再起動、またはSDカードの破損の可能性がある)とのことです。
また、気になる人は、先のエントリーでも書いたとおり、ひっつき虫のようなもの(ブログではBLU-TACKと紹介)や、Sguruと言うシリコンラバーで覆うことで簡単な対処ができるとしています。pellet of breadのくだりはフォーラムにあったジョークなので我々は笑えばいいようです。
……というわけで、(私が今日見た限りでは数人ほどいた)返品交換対応と言うような大げさなことにはならないようです。と言うかそんなのやってたら財団が破綻しそうだわ( ՞ਊ ՞)……。
個人的な感想を言えば、ケースに入れればフラッシュ光を受けることもなくなるので、透明以外の色のついたケースを買えばそれでも良いような気がしました(追記:あ、これは試していないのでなんとも言えないですね。失礼しました)。私はおもいっきり透明ですけど、ひっつき虫で対応したのでこれでいいかなと思っています。さすがに対応はしないと、OSCでデモしている時にフラッシュたかれたら死んじゃいますからね( ˘ਊ˘)。
それと、ちょうど今日知ったEbenさんのインタビュー記事の翻訳に、問題の部品がなぜむき出しで置かれているのかについて書かれていました。
Make: Japan | Raspberry Pi財団の創設者 Eben Uptonに聞くRaspberry Pi 2
以前のBCM2835チップにはオンボードのSMPS(Switched mode power supply)があったが、新しく採用したBCM2836チップのSMPSでは4つのコアを駆動するのに容量が足りないので、代わりに外部に別のSMPSチップを採用した、とありました。つまりコアが増えたことによる代償だったようです。今後改善された時に個のチップがどのように変化するのか、ちょっと楽しみになりました。多分(所持台数的な問題で)買いませんが。
最後に、昨年11月にユーザー会のおおたさんが財団を訪問した時のレポートを紹介しておきます。今回の件と全く関係ありませんが、Raspberry Piについてより良く知るのに良い記事です。ぜひ。
【特集】Raspberry Pi財団& BBC訪問記【From Think IT/太田 昌文氏寄稿】 〜Ebenを訪ねてラズパイの故郷ケンブリッジへ - PC Watch