Raspberry Pi OSのカーネルが6.1に移行しました。少し前からファームウェアのリポジトリでコミットされていましたが、先週末にaptコマンドでのOSアップデートで適用できるようになったようです。
6.1への移行によって、すでにアップストリームに取り込まれたRaspberry Pi関連のサポートを、古いバージョンのカーネルに取り込んでメンテナンスする必要がなくなるため、労力が減らせるとのこと。
また、MGLRUなるメモリ管理の改善オプションもデフォルトで有効にしているとのこと。メモリが限られている環境でパフォーマンス改善が期待できるようです。いいね。
ただし、冒頭のフォーラムでは、リリース後に不具合などの情報が寄せられているので、aptでのアップデートはすこし様子を見ても良いかも知れません。ZFSのカーネルバージョンの互換がなくなっていたり、hwrngが動いていないかも?というやり取りがリアルタイムで流れていました。
Pi 4は32Bit版でも64Bitカーネル起動がデフォルトに
もうひとつ。Raspberry Pi 4では32Bit版のRaspberry Pi OSでも64Bitカーネルで起動するようになりました。以前から/boot/config.txtで記述できた「arm_64bit=1」がデフォルト値になった格好です。
もし引き続き32Bitカーネルで起動したい場合は、/boot/config.txtに「arm_64bit=0」を記述して再起動すればOKです。
なお、同じRaspberry Piでも3/3+については、引き続き32Bitカーネルでの起動がデフォルトとなるため、64Bitカーネルで起動したい場合は上記の設定を1で記述してあげる必要があります。
電源LEDなどのデバイス名変更も
フォーラムは全部読んでいるわけではないですが、細かい変更もある模様。電源LEDを制御している場合にはパスが変わったそうなのでこの辺も注意でしょうかね。
Moving Linux Kernel to 6.1 - Page 12 - Raspberry Pi Forums
It seems that support for changing the onboard leds using /sys/class/leds/led[01] has disappeared when using 6.1. This seems to be the case on 3B, 3B+ and 4B.
The names have changed to align with upstream, and to be more logical. They are called ACT and PWR.
確かに変わっていそうでした。あまりこんなところは全く触らないので、これが重要な人がいるような気はあまりしませんが、まあこんな変化もあるそうです。
$ ls /sys/class/leds/ ACT/ default-on/ mmc0/ mmc0::/ PWR/ # オフとオン $ echo 0 | sudo tee /sys/class/leds/PWR/brightness $ echo 1 | sudo tee /sys/class/leds/PWR/brightness